
こんにちは、存在しないモノを描いている妖怪、洋伯(よはく)です。
私は普段、存在しないモノをキャラクター化したり見たことのない世界を創ったりしています。
今回はいつもスケッチや作品制作で使用している万年筆について、いつもやっているインクフロー調整方法を共有したいと思います。

アクリル絵の具で着彩、顔料インクで線画 /水彩紙 / 洋伯(よはく)
万年筆のインクフローとは
万年筆の構造はとてもシンプルでカートリッジやコンバーターなど万年筆の本体に入っているインクが毛細管現象によって金属製のペン先(ニブ)の狭い隙間を通っていくという作りになっています。

毛細管現象というのは狭い隙間に向かって液体が吸い上げられていくという現象です。
毛細管現象によってカートリッジのインクはペン先の狭い通路に向かって吸い上げられて、ペン先まで来たインクはさらに重力と紙の繊維(繊維のすきまはペン先の隙間より狭い)に吸われるようにサラサラぬるぬると抵抗なく文字を書くことができます。

万年筆は絵を描くものではなく文字を書く為の道具なので、インクが沢山出てインクがかすれたり途中でインクが途切れたりしないのがベストだと言えます。
この万年筆のペン先から出るインクの量のことを”インクフロー”と言います。

インクフローは英語でink flow、つまりインクの流れという意味です。書き味がいいものはインクがスラスラと紙へと流れていくのでインクフローがいいということです。
上記したように万年筆は文字を書くものなのでインクがぬるぬると沢山出るのが仕様なのですが、私は万年筆で絵を描きたいのでインクフローが良すぎるのもあまり好きではありません。
というのも万年筆で絵を描くにあたって万年筆を傾けてニブの先の横をあててかすれさせたり、ニブの裏側を使って字幅よりも細い線を描いたりしたいのです。

インクフロー調整方法
万年筆は文字を書くためのものなので、インクフローを増やして文字の書き味を上げる方法は他の方が紹介しているのですが、逆にインクフローを絞る紹介がありませんでした。私はインクフローを絞りたいので海外の記事を見て実践してみて分かったことを共有したいと思います。

因みに私は基本的にjowoかbockの#6のスチールのニブしか使ったことがありません。またペン先を全部ばらして実施しているので自己責任で実施をお願いします。
※大事なので二回書きますが、これから紹介する万年筆のインクフロー調整法は自己責任での実施をお願いします。
特に金のニブなど軟らかい素材は直らなくなる可能性があるので止めた方がいいです。
あと当然ですが、新しく購入した万年筆についてインクフローに不満がない場合はわざわざ実施不要です。
万年筆のペン先を分解する
まずはペン先を分解して3パーツに分解します。

分解の仕方はニブとフィード部分をもって引っこ抜くだけですが、この際にフィードやニブを損傷しないように気をつけましょう。

とはいえ私は力が強いほうですが、壊れたことは一回もないので手で引っこ抜くぶんにはあまり気を使わなくても大丈夫でしょう。固くて抜けない場合はゴム手袋等をして滑り止めするとスポッと抜けます。


私は主にjowoかbockが入る万年筆を使って顔料インクを使っているので、定期的に分解して掃除しています。ほかの万年筆はどのように分解するのか分からないので自己責任で分解してみてください。
ニブを調整する
万年筆のインクフローは毛細管現象でペン先までインクが流れています。

なのでニブをよく見るとニブの穴からペン先にかけて細くなっていっています。
今回はインクフローを絞りたいのでインクフローをさらに絞るように調整します。

ニブの細くなっている部分をさらに少しだけ狭くしていきます。

ニブの左右をそれぞれ親指と人差し指でつまんだら、上下にずらしてから中央に向かって押し込みます。※インクフローを増やしたい場合は上下にずらして逆に外側に広げます。


私はインクフローを結構絞りたいので上の写真のように手をはなすとかみ合うくらい絞っています。片側をずらしたら反対側も同じようにずらします。
反対側も同じように調整したらかみ合っているペン先をちゃんとしたポジションにもどします。
注意点としては、細くしたとはいえニブの隙間がちゃんとペン先に向かって細くなっていることを確認してください。
ニブの調整が一旦完了したら書いてみてインクが絞りすぎだったら今度は広げてインクフローがどうなるか確認してみましょう。
くれぐれも自己責任での実施、力加減の調整に気を付けてください。
万年筆のインクフローを調整する まとめ
万年筆は筆記具なので書くためにインクフローが多めになっていますが、私が絵を描く際はインクフローを絞りたいのでニブをいじってインクフローを調整していきます。
ニブをいじってインクフローを調整するにはペン先を分解してニブの先端を開いたり閉じたりしてインクフローを調整していきます。
メーカーでは確か分解非推奨でしたので、実施する方は自己責任での実施を宜しくお願い致します。
私は海外のサイトなどを参考にして手探りで実施してみましたが、いまのところ全部ニブは普通に使えています。
もしダメになってしまってもjowoとbockのニブは値段が変わっていなければ2000~4000円程度で購入ができたかと思うので心配な方は予備の購入をおすすめしておきます。
インクフローは使用するインクや紙でも変わってきますし、気温でも変わってきたりするので是非インクフロー調整をマスターしていつでも気持ちよく万年筆を使用できるようにしたいですね。

ちなみにkawecoのal sportのefニブは調整しなくても最高にインクフローがばっちりでしたので個人的におすすめです。

記事/イラスト: 洋伯(よはく)



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