
こんにちは!妖怪画家のヨハクです。私は主に妖怪や和なもののイラストを描いています。
石垣島に移住しスタジオも石垣島になりました。色々あり移住が決定したのですが、私は石垣島に来るのは初なのですが移住するというすごい動きをしました。

今までこんなことは無かったのでなかなか刺激的な引っ越しとなりました。
せっかくなので石垣島で絵を描くにあたって私が実際に東京から引っ越して感じたことなどを徒然と書いていくので移住とかを考えているアーティストさんがいたら参考にしていただけると幸いです。
持って行った画材や機材について
今回の移住で私がイラストの仕事ができるように石垣島に持っていった画材や機材について書いていきたいと思います。事前情報と自分で検索してみた結果、どうやら石垣島には画材屋さんはないようで現地では画材はネットショップ等で買いたすしかないという覚悟で臨んでいます。
また石垣島は湿気が半端ないという噂を聞いていたので、湿気で作品が痛まないように色々用意していきました。

学校があって文房具屋もあるのでどうだろうか~?? 文房具屋さんに期待です。画材あるといいなぁ
水彩絵具関連
私は今回石垣島移住に際して今後使用する画材を水彩(シュミンケの固形透明水彩)、万年筆に絞って可能な限り必要な画材を減らし、水さえあれば描ける状態にしました。

やはり揃える画材が多かったりすると用意するのが面倒です。
私は今まで油絵、日本画、アクリル画、インク、マーカー等色々な画材を使ってきましたが、結局描いたあとの雰囲気や発色、持ち運びが楽で水だけあれば描ける固形の透明水彩絵の具に落ち着きました。唯一のデメリットがあるとしたら水彩は紙を選ぶのと紙が湿気で傷みやすいといったところでしょうか。

水彩絵の具であれば揃えるのは画材と筆と紙の3種類でなんとかなります。もちろん販売する際は額の購入が必須になってきますが、描くだけであれば額は後でいいかなということで作品をしまうファイルを持ってきました。

色数を増やすのは嫌だったので今は25色で、水彩紙はホワイトワトソン、ランプライト、ウォーターフォードのスケッチブックを数種類の大きさで世界堂でまとめ買いしました。


色に深みを出すために重ね塗りするのが好きなので中目を使っています。私の絵的に細かく線とかも引きたいので細目でもよさそうですが、絵の具の染み込みの具合や、何となく水彩っぽい粗い雰囲気が好きというのもあって中目にしています。

筆に関しては基本的に私は大きい絵を描いても広い面をきれいに塗るという作業がほぼないので水筆を使っています。水筆滅茶苦茶楽で楽しい。

水彩紙が”風邪をひく”という現象があるようで(私はまだ経験がありません)、湿気を吸いすぎるとサイジング(滲み止め)がダメになってしまい、水彩紙できれいな滲みなどが表現できなくなってしまうようだったので、乾燥材とジップロックとクサカベの作品保存袋を持ってきました。
湿気さえブロックできればなんとかなりそうです。
何かの記事で販売時のフィルムを開けずに保存すれば水彩紙が風邪をひくことはないようだったので開けてないやつはそのままにしてしばらく様子を見てみたいと思います。
ちなみに石垣島は湿度が常に85パーセントくらいあって常に雨が降っているような湿度なので外と同じ湿度であれば水彩紙はカビは生え放題、風邪は引き放題、さらに湿気によって虫も元気なので虫食われ放題なのです。

石垣島に住んでいる現地の方と話してると湿気やばいエピソードを沢山聞けましたが、私が住んでいる家の中はエアコンをつけていれば湿度は全く問題なく、何なら東京で住んでいた家のほうが湿気がすごかったので住む家によりそうではあります。
PC スキャナー タブレット
水彩や万年筆でペン画を描く予定なのですが、石垣島では発表の場はなさそうなのでネットで公開するためにスキャナーを持ってきました。
東京で活動していたころは発表の場があったのでスキャンする場合はコンビニでスキャンしたりしていましたが、折角のタイミングだったのでちょっといいスキャナーを購入しましたが家で作品をデータ化、保存できるので大変満足です。


グッズを作成したりデザインにアナログの質感を残したまま使えるのでかなり便利で面白そうなことができそうです。
アナログのデジタル化ということでスキャナーと、後は仕事用にノートPC、イラストの仕事用にタブレット(Samsung galaxy tabs 8plus)を持ってきました。
完璧にアナログに移行したかったのですが、やはり依頼品は修正や画材費を考えるとデジタルになりがちですので、タブレットは外せませんでした。

なのでデジタル機器と言う観点で言えば、持ってきたのはラップトップPC、タブレット、スキャナの3種になります。
万年筆、手帳
線画が好きなので、万年筆に顔料インクを入れて使っているのですが、インクはプラチナのカーボンインクのブラック一筋なのとスケッチや作品制作で沢山描いているのにインクが結構持つので今回の石垣島移住でも持ってきました。


都内のように徒歩圏内に沢山カフェがあるとかではないので、出歩いてスケッチする、みたいのが出来なさそうなのがちょっと寂しいです。コワーキングスペースがあるようなのでタイミングで行ってみようと思います。
万年筆はポケットサイズが好きなので小さいのを沢山持っています。
ボールペンも好きで絵を描くときに使うのですが、ボールペンは販売用としてはインクの耐久性が怪しいので万年筆を代わりに使ってみたところ描き味にはまってしまいメインの相棒画材となってしまいました。
手帳はよくアイデアだしやタスク管理に使用していますが、気に入らないページができてしまうとテンションが下がるタイプなので、Flex Noteというディスクバインドという方式で閉じるノートを少し改造してお気に入りのカスタムしたPaper Republicのレザーの手帳にくっつけて使っています。



Flex Noteはページにパンチで穴をあけるのが手間ですが、その代わりにページが1枚単位で着脱可能、紙も自分で選べるので、最高です。


悪い意味で完璧主義な部分があるので、手帳だと描けなかったり、変なものを描いてしまうとテンションが下がってもう同じノートに描きたくなくなったりしていましたが、Flex Noteにしてからはなんでも気軽に描くことができます。
ペンケースは&liebeのものを使っています。万年筆、シャープペンシル、替え芯、万年筆インク、練ゴム等が入っていて絵の具とペンケースがあれば絵が描けるセットになっています。


革製品は経年劣化とケアで表情が変わってくるので今後も楽しみです。
石垣島に到着してみて
とりあえず石垣島に移住してきて荷物も届き部屋の一室をスタジオにしてみました。

1週間ほど荷物が届かなかったので自動昇降デスクの恩恵を感じながらいまこの文章を書いています。

サカイ引越センターで東京から石垣島の引っ越しで大体10日くらい掛かったので関東から石垣島へ移住される方は注意です。ちなみに台風とか来なければ言われた日程の通りに持ってきてくれました!
目星を付けていた文房具屋、またドン・キホーテや本屋もあったので見れるところは回ってみたのですが、やはり画材を取り扱っているお店は石垣島にはないようで、世界堂のネットショップに頼ることになりそうです。
また本屋さんも絵の教本や画集のようなクリエイティブ系の書物は全く置いていないので本もキンドルかアマゾンになりそうな予感です。
また暑さなのですが、引っ越した10月は石垣島の現地の人曰く少し涼しくなってきたらしいのですが、日中は32度で夜は27度、湿度は85パーセントなので外にいればずっと汗をかいている感じになります。

私はオーストラリアにワーホリで1年いたこともあり日差しは大丈夫だろうと思っていたのですが、乾燥しているオーストラリアとはわけが違い、30分くらいが日中の外での活動限界でした。

もともと暑いのが嫌だったのですが、体の芯から熱せられるような暑さなので東京にいたときは体が冷えていたのだなぁと実感しました。そして悪かったわけではないですが、体調が明らかによくなりました。
石垣島では自転車という選択肢もありますが、住むのであれば車が必須かなぁと思いました。
何を隠そう私も自転車で過ごそうと考えていましたが、暑さと”天気が分からない”という島特有の気候を耳にしたのもあり3日目に自動車を購入してしまいました笑。
車は割と多いですが、石垣島は市街地は制限速度が40キロくらいなのと道路が1車線しかないので車運転が苦手なペーパードライバーでも大丈夫そうな感じです。

現地ではレンタカーが前に来たら車間距離を開けろと言われているようです。笑
生活に必要な費用
生活に必要な費用は人によって違うかと思いますが石垣島で数日過ごしたところでかかりそうな費用をまとめていきます。
最初に結果をお伝えすると、関東圏で過ごすのとほぼ変わらないといった感じです。以下種別
●家賃は都内より気持ち安いくらい。穴場物件もあるが、ケチるとまずいかも
●電気代は1台エアコンつけっぱなので約2万円前後(3LDK) ※都内では東京電力でしたが同じ
●ガス代はプロパンしかないので1万円くらい(東京では都市ガスだったので倍近い)
●食料品は高いと聞いていましたが、個人的には都内のスーパーと変わらない気がする
●お店によるが外食も観光地価格ではなく割とリーズナブル
●画材は世界堂オンラインやアマゾンを利用予定(送料がどれくらいかかるだろうか)
→基本的には都内とコストは変わらなそうな感じでした。娯楽関係(ショッピング含む)が少ないというか無いので購入、消費欲が沸かず、出費が減る予感がしています。私の都内の大幅な出費の大半が趣味のいらない物、洋服の購入、行きたくない居酒屋、高いお店での外食、くらいだったので全てやらなくて済みそうです。

石垣島に来ると都内で生活していたときは色々なものを見せられて購入欲を刺激されて、またストレスから無駄な消費が多かったことに気が付きました。多くの人や物と至近距離で関わるストレスが消費に関係していたのかもしれません。
”私の場合”はですが家賃は都内より数万やすくなり天井は高く広さは1,5倍、出費は減りそうだけど車の維持費が入るという感じですが、結果的に固定費は車付きで2万円ほど都内より減る見込みです。
スーパーの食費に関しても石垣島に移住した方と話してると高いという話をよく聞きますが、個人的には変わらない印象でした。元々料理人をしていて自炊しているので感覚的にですが。
実際は少し離島価格になっているものもありますが、都内と同じようなメニューでスーパーで買い物していて出費が増えたとは感じませんでした。

ただ何がいくらか等、1円単位で把握していたわけではないし100円程度を切り詰めて節約生活するタイプではないのでその点ご了承ください。
しかし日によって(おそらく輸送の関係で)在庫がなさそうな食品があったり在庫補充を沢山している日があったりします。台風が来たりすると全くストップするらしいのでストックする必要がありそうです。
まとめ
急に石垣島への移住が決定して都内感覚で引っ越してきてしまいましたが、石垣島で生活して絵を描くには少し不便はありそうでした。しかし個人的には困ることなく絵描き活動自体はできそうだなとは思いました。
困りそうな点としては画材を販売しているお店がないので直接画材を見て購入することができないという点がありますが、世界堂のオンラインショップが配送可能だったので、時間と送料はかかりそうですが、画材が手に入らないという状況ではなさそうです。
私の様に使っている画材が決まっている人は問題なさそうですね。

加えて私はお店特有のついでに無駄な画材を買ってしまうという病気にかかっていたので、オンラインではやらなくて済みそうです。
生活に関しては住む場所によっては個人的には車が必須かな、という印象。諸々費用に関しては家賃が都内より気持ち安い程度で地方で離島としては割高、スーパーの食材は都内と同じくらいなので都内と比べてすごい安く済むということもなく高くなるということもない印象です。
なので都内で生きていける収入があれば石垣島で生活していくことは可能かと思います。
元々石垣島について全く知らなかったので、物価や家賃等安い、もしくは離島なのですごい高いのどちらかかと思っていたのであまり変わらなくて意外でした。
ショッピング含め娯楽関係のお店がほぼ無いに等しいので、物欲や所有欲強めの人にはかなり厳しい環境になるかなぁと思いました。ネットショップでも送料がすごい高いか配送不可が多いので事前によく利用するサービスはチェックしてみてください。
またアートの雰囲気が皆無なので、他人のアートから刺激を受けるような人も不向きかなと思います。

アートがあっても観光に振り切ったヤマネコとかハイビスカスやミルクさんなど地元キャラの絵とか写真が多いイメージです。あとは廃材利用したリサイクル系のものとか
人が多くないのでゆったりスーパーで買い物ができるし気候も暑いですが気持ちよいです。人が沢山いたり狭い空間につかれた人には最適な場所かと思います。また自然を感じたい人や海が好きなひとには言わずもがなおすすめです🌸
まだ住んで少しなので引き続き石垣移住に関しても絵を描くアーティスト目線で発信予定です。
妖怪画家ヨハク / Yohaku Yokai Art



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