
こんにちは、存在しないモノを描いている妖怪、洋伯(よはく)です。
私は普段、存在しないモノをキャラクター化したり見たことのない世界を創ったりしています。
今回は海に出るというお坊さんの妖怪、海和尚について調べてみました。
和尚というとお寺にいるお坊さんのことですが、この妖怪海和尚とは一体なにものなのでしょうか。
海に出る妖怪と言えば海坊主や船幽霊などがいるかと思いますが、どうやらこの妖怪海和尚は海坊主の一種だと言われているようです。

海坊主と言えば正体不明の海の怪異で出ると事故が起きるとか見てはいけないとか言われています。
それでは海和尚とは一体何なのか、見ていきましょう。
海和尚うみおしょうについて
昔の中国(清の時代)の学者である王大海が、ジャワ島、バタビア(現在のジャカルタ)に滞在した見聞をもとに著した見聞録(見聞きしたものを記した書)である海島逸誌に海和尚(かいおしょう)という人間に似た姿の海の妖怪の記載があるようです。

読み方が”かいおしょう”ということなのですが海和尚とどうやら同じ妖怪のようです。
この妖怪海和尚は形は人間に似ていて、口が大きく耳元まで裂けていて人を見ると大声でケラケラと笑うようです。
またこの海和尚が現れるとつむじ風が起きたり、必ず暴風になるので恐れているとされています。
また江戸時代に出版された百科事典である和漢三才図絵(中国の三才図絵や本草綱目という百科事典を参考に作ったもの)によると、和尚魚という名前で体が亀、スッポンに似ているとされていて、人間に似た顔で頭髪がないものが描かれています。


俗云海坊主と記載があるので、海坊主とも呼ばれる、ということでしょうか。
この和尚魚を見ると良くないことが起きると漁師の間では言い伝えられているようで、不吉の象徴のようです。
水木しげる先生の妖怪事典には和漢三才図絵に載っているスッポンにお坊さんの頭が付いているイラストを参考にした海和尚という名前の妖怪として紹介されているので、どうやら以上2つの話が合わさって海和尚というなまえの和尚魚を参考にした妖怪となったのでしょう。

妖怪の面白いところは話が伝播していくうちに色々な情報が合体していくところにあると思っています。
また色々調べていくと、この海和尚とはどうやらウミガメのことを指しているようで、当時ウミガメは竜宮城に連れて行ってくれるなど神聖視されていることや、捕まえると涙を流して手を合わせるような動きをするために人の言葉が分かると思われていたことなどから、この様に妖怪化したと考えられます。 ※実際は塩分を体外に排出するために涙をながしていて、手が長いためバタバタすると手を合わせているように見えるようです。

オサガメという大きなウミガメがいるようで、海坊主とされていたようです。確かに海から出てきたら怖いです。
オサガメは普通のウミガメと違い、固い甲羅ではなくゴムのように柔らかくスッポンのようにつるつるしたものらしく黒い甲羅には白い斑点があります。また大きいものでは1.8mほどになり、頭が大きいようなので、確かにスッポンにお坊さんの顔がついた妖怪に見られかねません。
妖怪海和尚まとめ
海に出るお坊さんのような見た目のう妖怪海和尚ですが、海島逸誌に記載のある海和尚(かいおしょう)の話と和漢三才図絵に記載のある和尚魚など海に出る妖怪で顔が人間に似ているものが融合し、スッポンの身体にお坊さんの顔がついた妖怪としてひろまったようです。
またオサガメという大きいウミガメが海和尚のビジュアルに関係しているようで、スッポンのような甲羅や模様、1.8mという大きさや通常のウミガメと比べて頭が大きいところなどが似ています。
基本的には姿を現した際にはつむじ風がふいたり暴風が吹いたりと良くないことが起きるとされています。

海からお坊さんの顔が出てきたらとても怖いですね、、。


こういった妖怪を調べたり見つけたり描いたりしています。
記事/イラスト: 洋伯(よはく)
Original Yokai Illustration by Yohaku
Ink drawing with a fountain pen



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