縊鬼(妖怪事典)

妖怪画家ヨハクがデジタルで描いた首吊りして妖怪化した縊れ鬼のイラスト 妖怪手帖
縊鬼
この記事は約3分で読めます。

人を自殺させる妖怪縊鬼くびれおに

洋伯(よはく)
洋伯(よはく)

こんにちは、存在しないモノを描いている妖怪、洋伯(よはく)です。

私は普段、存在しないモノをキャラクター化したり見たことのない世界を創ったりしています。

今回は不穏な名前の妖怪縊鬼くびれおにについて調べてみました。

この妖怪縊鬼くびれおにの”くびる”とは首を吊るという意味で鬼とは妖怪の種類の名前です。

しかしこの場合の鬼とは妖怪の鬼ではなくて死霊のことを指しています。

昔日本では幽霊なども含めて目に見えない悪いことをする存在を鬼としていたので、縊鬼は鬼ではなく、首を吊る霊という意味になります。

skull-color
ボールペン / デジタル着彩 / 洋伯(よはく)

この妖怪縊鬼は目に見えないので、実際にはどのような姿をしているのかはわかりません。

この妖怪の恐ろしいところは、人に憑依して、その人の意思に関係なく首吊り自殺をさせるところです。

洋伯(よはく)
洋伯(よはく)

気づいたら自殺しているなんてとても恐ろしいです。

縊鬼の起源

昔中国では死んだ人間の魂がたまに鬼(き)という状態になって人間に悪さをするとされていました。(冒頭でも述べましたが、鬼という言葉を使っていますが悪霊に近い言葉です。)

この鬼(き)の概念が日本に輸入されて、日本でも霊や妖怪という言葉が出来る前の隠(おん)の概念と混ざって鬼(おに)という言葉を使っていたようです。

→詳しくはこちらへ(鬼の成り立ちについて)

洋伯(よはく)
洋伯(よはく)

隠(おん)というのは、目に見えない存在で人間に悪さをする存在について使っていた言葉です。
病気なども目に見えないので、この穏の仕業としていました。

実はこの妖怪縊れ鬼が人に憑依して首吊り自殺をさせるのには理由があります。

中国の伝承では、冥界の人口は一定に保たれているため死者が生まれ変わるためには、生きている人間を一人連れてこなければならないとされていたのです。

そして生きている人間を冥界に連れてくるには、死者が生きている人を殺さなければならないのですが、死者がその者と入れ替わって生まれ変わるためには、生きている人に自分と同じ死に方をさせなければならないのです。

つまりこの妖怪の正体は首吊り自殺をした人の亡霊なのです。

kubireoni
縊鬼 / デジタル / 洋伯(よはく)

そしてこの妖怪に取り憑かれて首吊り自殺をした者は、またこの妖怪縊鬼となって別の者を首吊り自殺させるという恐ろしいループが発生してしまうのです。

もしある人が突然首吊り自殺をしようとしたら、それはこの妖怪縊鬼の所業でしょう。

洋伯(よはく)
洋伯(よはく)

この妖怪と同じ理由なのかは分かりませんが、人を溺死させる船幽霊という妖怪もいるそうです。

船幽霊について見る(妖怪事典)

また死んだ人が次の人を巻き込むというループをする妖怪七人同行しちにんどうぎょうという妖怪もいます。

七人同行について見る(妖怪事典)

まとめ

妖怪縊鬼とは、首吊り自殺をした霊が妖怪化したものです。

昔の中国では、死んだ人間の魂がたまに鬼(き)という状態になって悪さをするとされていました。

また中国の伝承では冥界の人口は一定に保たれているので、死んだ人は同じ死に方をした人が冥界にこないと生まれ変わらないとされていました。

つまり縊鬼とは、首吊り自殺をした霊が鬼(き)という状態になり、生まれ変わる為に生きている人に取り憑いて首つり自殺をさせる妖怪です。

個人的には結構怖い妖怪だと思います。


記事/イラスト: 洋伯(よはく)

コメント